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大転換の年:GEのCEO、ジェフ・イメルトからのメッセージ

ロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RBC)のアナリスト、ディーン・ドレイ氏は、昨年11月に発表したレポートの中でGEの変革のスピードに触れ「GEの現在のテーマは“変革”だと言えるでしょう。GEは現在、かつてないほど多くの変化の渦中にあると当社は見ています」と記しました。同氏とチームは「イメルト氏がCEO就任時に引き継いだ事業収益の半分以上を手放した結果として“2016年までにGEのポートフォリオを製造業75%、金融業25%に転換する”という計画を実現すれば、投資家のGEに対する認識は一変し、さらにはGEの評価額は大きく上昇するであろう」との見解を示しています。

イメルトもこの評価に異論はないでしょう。2月27日に発表された投資家に向けた手紙の中で、イメルト自身がこう述べています。「企業は時に事なかれ主義に陥り、現状維持に固執し、変革の勢いを管理しようとします。しかしGEは違います。肥大化したコングロマリットから脱し、特定の事業分野に特化したインフラストラクチャー事業のリーダーとなるため、事業ポートフォリオの再構築を進めています。昨年はこの方向転換に向け、いくつかの重要なステップを踏み出すことができました」

イメルトが言う重要なステップには、フランスのアルストム社のエネルギー事業と送配電事業の計画的買収、消費者金融部門のシンクロニー・ファイナンシャル社など中核事業ではない資産のスピンオフ、エレクトロラックス社に対する家電事業の売却合意などが含まれています。

これらのステップを通じ、前述のドレイ氏も指摘する事業ポートフォリオの再構築が実現すれば、ジェットエンジン、機関車、石油・ガス設備の製造やヘルスケア・テクノロジーといった中核的な産業分野の事業利益は、2016年までにGEの全体利益の3/4を占めることに。その結果、GEは利益率を拡大し、2014年から2016年にかけて、配当や自社株買いという形で投資家に対して500億ドルを還元することができる見込みです。「この方向転換が、将来的に弊社の価値をより一層向上させると確信しています」とイメルトは記しています。

昨年秋に初飛行に成功した次世代航空機エンジン「LEAP」は、セラミックマトリックス複合材料(CMC)と呼ばれる次世代素材を採用し、3Dプリンターで製造された部品や部材を使用しています。

事業ポートフォリオの再構築は、先日の記事でご紹介した『GEストア』と同様のメリットをもたらします。「GEのあらゆる事業は、テクノロジー、市場、構造、知識を共有し、活用できます。その結果として、急成長と高利益率を実現するとともに、GEは各事業単体で見るよりも高い競争力を全体として発揮することができるようになるのです」とイメルトは指摘しています。

例えば『GEストア』は、ジェットエンジンに搭載されている米連邦航空局(FAA)認証の交流発電機を使って、より優れたオイルポンプを製造することを可能にします。また、医療画像のテクノロジーを海底パイプラインの検査に使用することもできます。「この『GEストア』のように、企業内の知識やテクノロジーをさまざまな分野で応用できる仕組みを備えた企業は他にはないでしょう」とイメルトは言います。

ニューヨーク州スケネクタディにあるGEの研究開発本部を訪れたアナリストの一団も、この点を確信したようです。モルガン・スタンレーのアナリスト、ナイジェル・コール氏は次のように言及しています。「誰もが『GEストア』を利用している。そして、『GEストア』のさまざまなテクノロジーが互いに影響し合い、結果につながっていく。これは、コングロマリット構造を肯定する強力な要素になりうると確信した」

GEはまた、ベンチャー企業からヒントを得て、製品開発プロセスの刷新や顧客との距離を縮めることにも着手しています。イメルトは次のように記しています。「シリコンバレーの起業家精神に基づいた『FastWorks』と呼ばれるプロセスを導入し、あらゆることを迅速化しています。既に、製品サイクル短縮や、IT(情報技術)導入の迅速化、競合他社を上回るスピーディーな顧客対応が実現されています」

こうした変革はGEの投資家の長期的展望を支えるものになるはずだと、アライアンス・バーンスタインのアナリストのスティーブ・ウィノカー氏は指摘します。「我々の長期投資レポートは、GEの事業ポートフォリオの転換、シンプリフィケーション、企業文化の変革に基づいて作成されているが、同社は今、そのすべてを軌道に乗せている」

「GEは進化し、変化を続けている。勝つための競争をするのがビジネスの基礎だ」
イメルトがかつて述べた通り、GEは転換期を迎え、ますますその変化を加速していきます。

2014年に製品化された主要な製品には、ジェットエンジン「LEAP」やTier 4規制対応の機関車、世界一パワフルなガスタービンなどが含まれます。