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目が離せない!ドローン、ビジネスへの活用

ドローンの商用利用を目指してドローンのビジネスが増える一方、
ドローンに搭載する標準化されたシステムがほとんどないことに着目したAirware社は、
ドローンを活用したソリューションの開発に取り組んでいます 。

ここに来て、ドローンを取り巻く環境がにわかに騒がしくなってきました。
世界的にドローンが注目を集めたのは2013年12月、米Amazon.comがドローン(小型無人飛行機)を活用した配送サービス「Amazon Prime Air」を発表した時でしょう。この時点では「実現はまだ先の話」といった印象が強かったように思われます。しかしアマゾンは今年に入ってカナダで配送テストをスタートし、アメリカの連邦航空局(FAA)でも耐空証明実験の認可を取得。今FAAはドローンを商用利用した場合の安全上の課題を調査しており、そのうえで、再来年までにドローンの規制をまとめるとしています。

じつはGEも、2014年11月にドローン技術の開発を手掛ける米Airware社へ出資しています。今年4月には、同社が開発した最新の商用ドローンの運航管理システム『航空情報プラットフォーム(AIP)』の採用を決定。

GEベンチャーズのマネージングディレクター、アレックス・テッパーは「いま私たちはGEの顧客向けに、ドローンを利用したソリューションを開発しています」と言います。具体的には、何千マイルにもおよぶ化石燃料などのパイプラインや鉄道の監視、海上油田掘削装置の調査、送電塔や送電線の安全な点検をドローンによって実現しようと計画しているのです。

ドローンの飛行テスト

最上部および上の画像:Airware社のFlightCoreブレイン(赤色の装置)を搭載したドローン
画像提供:Airware社

サンフランシスコを拠点とするAirware社は、アメリカの起業家、ジョナサン・ダウニー氏が創業した企業。元パイロットでもあるダウニー氏は、ドローン・メーカーが増える一方で、ドローンに搭載する標準化されたシステムがほとんど存在しないことに着目しました。「この産業を発展させるためには、単なる自動操縦装置以上のものが必要だと考えたんです」

ドローンに搭載されたFlightCoreブレイン

そうして、ダウニー氏が開発したソリューションが「AIP」です。「AIP」は機上用・地上用のハードウェア、クラウドベースの管理・分析サービスを備えたソフトウェアを組み合わせたもの。最新バージョンのシステムでは、機体管理に加え、データ収集・分析の調整、収集したデータの既存の事業ソフトウェアシステムへの統合などができるほか、安全要件や規制要件、保険要件を満たすためのユーザーのサポートも行います。また、柔軟性のあるシステムによって、熱センサーやマルチスペクトルカメラ、LiDAR(レーザーを光源とするレーダー)はじめ、サードパーティーのベンダーによる広範囲なエコシステムが提供するソフトウェアアプリケーションを簡単に搭載可能。ダウニー氏は「商用ドローンは、人々の働き方を変えてくれ、意志決定力が向上し、人命救助だって可能にしてくれますよ」と語ります。

タブレット端末でドローンを活用・管理

ユーザーはタブレット端末でドローンを管理することが可能
画像提供:Airware社

ドローンの飛行経路

建設工事現場上空のドローンの飛行経路
画像提供:Airware社

ダウニー氏の言うとおり、インフラ設備の点検や土地管理から、環境モニタリング、測量・地図作成、精密農業、治安維持、捜索救助、野生生物保護活動に至るまで、ドローンは多岐にわたる用途で活躍する可能性を秘めています。

実際、Airware社のソフトウェア技術は、すでにケニアの野生生物保護区におけるキタシロサイの密猟防止対策に活用されているほか、仏Delta Drone社や米Altavian社、米Allied Drones社、米Drone America社など複数のドローン・メーカーでも採用済み。Delta Drone社では、採鉱調査や精密農業、鉱業検査、山林管理といった用途に向け、Airware社の各種アプリケーションをテストしています。

GEベンチャーズのアレックス・テッパー

GEベンチャーズのアレックス・テッパー(右)は
ドローン用アプリケーションを社内で開発中と説明
画像:GEベンチャーズ

テッパーは 「エネルギー業界をはじめ様々な領域のお客さまは、ドローンを活用することでダウンタイムの短縮、安全性の向上、そして信頼性の高いオペレーション・・・など、様々な利益を得ることができるはずです。こうしたソリューションを提供していく上で、Airware社はGEにとって重要なパートナーとなると確信しています」と言います。

日本でも首相官邸や長野県・善光寺でのドローン墜落といったニュースが相次ぎ、結果、東京都は都立公園・庭園での使用禁止を決定、国もこれまで手つかずのままになっていたルール作りに動き始めました。しかしその一方で、コマツ社は同社が提唱する「スマートコンストラクション」へのドローンの活用を発表し、セコム社はドローンを使った警備サービスの提供を発表するなど、商用ドローンへの期待感が高まっているのも事実。ドローンが持つ可能性、その趨勢は世界の動向を見ても明らかなだけに、この新しいテクノロジーを最大限に活用するためにどのような枠組み作りが必要なのか、これからの動向が注目されるところです。

GEが考える商用ドローンの可能性は多岐にわたる

GEが考える商用ドローンの可能性は多岐にわたる
画像:GEベンチャーズ