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第4次産業革命を背景に教育はどう変わる?

産業のネットワーク化、ビッグデータ解析など、いよいよ第4の産業革命が始まるとともに、
仕事のあり方も変化しています。これからの仕事と教育を方向づける重要な3つのトレンドに注目してみましょう 。

未来を占うのは誰にとっても難しいもの。でも「10年後には今ある仕事の〇%が無くなる」なんていう話題、最近よく耳にしますよね。GEも「Future of Work」というレポートで未来の働き方が変わっていくことを提唱してきましたが、特に欧米諸国において、このテーマに様々な角度から取り組む機関や企業が増えています。働き方や仕事が変わるとなれば、教育も変えなければいけません。 いま世界では、仕事と教育の将来を方向づける重要な3つのトレンドが顕著になってきています。

#1:データ・アナリストの必要性

最も顕著なトレンドは、デジタルの世界の飛躍的な拡大。世界のデータ規模は2020年までに44兆ギガバイトに達するとも言われます。その膨大なデータを読み解くには、多様なインテリジェント・ソフトウェアを用いてビッグデータを解析する必要があり、優秀なソフトウェア・エンジニアやデータ・アナリスト達が不可欠です。 この分野には今、世界中の大学が注目しています。米国のアイビーリーグの大学には、データ解析分野の修士号や認証プログラムを提供するコースが作られています。中国も積極的な取り組みを始めており、日本の文科省にあたる教育部では今年、100の大学で4万人の学生がビッグ・データ分野の教育を受けられるようにするという目標を掲げています。

#2:ロケーションフリーでインタラクティブな教育

第二のトレンドといえるのが、仕事と人材の分散化。これによって教育を提供する方法も変わりつつあります。「どこからでも仕事ができるなら、学習だってどこからでもできるはず」と言うのは、未来学者のトーマス・フレイ氏。その言葉通り、オンラインでのオープンコースは急激なペースで増加しており、米国では2014年には前年から倍増、2,400以上のコースが提供されています。

ただし、オンラインのコースに欠点がないわけではありません。多くのコースで修了率の低さが問題に。プログラムの短期化や「Udacity(ユーダシティ:米国を拠点とするオンライン講座プラットフォーム)」が提供するプログラマー向けのプログラム「ナノ学位」などは、解決の糸口になるかもしれません。オープン・アクセスにインタラクティブな学習を組み合わせるという選択肢もあるかもしれません。

例えば、ロンドンを拠点とに起業家育成を行うSmartUp社は、従来のMBAプログラムにゲーム要素を組み合わせています。それは、単にケーススタディを覚えるよりもゲーム化した方が学習効果があると考えているため。このアプリはまた、これまでならチャンスのなかった世界中の学生に学習機会を提供しています。CEOのフランク・ミーハン氏は、フィナンシャル・タイムズ紙の取材で「起業を考えているのに近くにビジネススクールがない、しかし、スマートフォンは持っているバンガロールの24歳の青年」も、このアプリで学習できると説明しています。

また、インタラクティブな学習は、学生だけでなく、就労者の教育にも役立ちます。すでにフォード・モーター・カンパニーなど多くの企業がBunchBallBadgevilleAxonifyなどのゲーム会社と契約し、従業員のパフォーマンスとスキルの向上に役立てています。

#3:協働型ロボットなどテクノロジーのさらなる発達

先のふたつのポイントから、教育がテクノロジーによって牽引されていくということが分かります。なにも従来の方法が古くなったことを示す兆候というわけではありません。例えば、実習制度は米国だけでも今後7年以内に22%増加すると見られています。職業訓練はいわゆる“ブルーワーカー“の人材を確保するために変わらず必要とされているわけです。ただ、その隣りでは多くのロボットが一緒に働くようになるはず。ロボットと協働していくことを学ぶ必要も出てきます。これが第3のトレンドと言えるでしょう。

教育機関や企業における「学習」を取り巻く環境は今、テクノロジーの進歩と共に急速に変化しようとしています。学習の重要性は変わることはありませんが、その形がこれから先、大きく変わっていくことは間違いなさそうです。

※この記事はGE LookAheadに掲載した記事を元に作成したものです。