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見えない都市問題も解決!次世代街灯「インテリジェントLED」

大量のデータを生成するセンサーとクラウド分析機能を組み合わせたスマートライト、
「インテリジェントLED」を使用することで、led街路灯がスマートで経済的なものに変わろうとしています 。

日差しはすっかり夏を感じさせる今日この頃。今年のゴールデンウィークは、どのようにお過ごしになったでしょうか。大型連休の行楽地と言えば、付きものなのが渋滞や長蛇の列。それが話題スポットなら、大勢の人でごった返すのは覚悟しないといけませんよね。

大都市では、こうした風景はいっそう顕著です。文化、娯楽、グルメ、各種サービスと、大都市は便利で魅力的なコンテンツで溢れています。いま、世界の人口はますます大都市に集中しています。国連(U.N.)の「世界都市化予測2014」によれば、都市人口の割合は現在でもすでに世界人口の54%にのぼり、2050年には66%にまで上昇、トータルで50億人を突破するとか。そうなれば、大都市がすでに抱えている渋滞や大気汚染、駐車場不足といった厄課題は深刻化の一途をたどるばかり。都市人口は世界最大、3,800万人を抱える東京はなおさらです。

こうした都市の人口集中に伴う課題に対する解決策として、今注目を集めているのが、都市であれば当たり前に設置されている“街灯”です。大量のデータを生成するセンサーとクラウド分析機能を組み合わせた最新の「インテリジェントLED」を使用することで、街灯がスマートで経済的なものに変わろうとしています。

「LightGrid)」を搭載したLED照明

「LightGridアウトドアワイヤレスコントロールシステム(上部の青い部分)」を搭載したLED照明
画像:GEライティング

今年2月には、カリフォルニア州サンディエゴ市がGEライティングと協働で省エネルギーLEDを使用した街灯の設置に着手しました。将来的にはこのLED照明に、天候や交通状況の把握、映像も確認できるセンサーを内蔵していく予定です。このプログラムは、すでにフロリダ州ジャクソンビルでも採用されています。

LEDに搭載されたセンサーが収集するデータは、データセンターに転送され、加工、分析、分類されます。そのデータから導き出されたインサイトは、渋滞の解消、救急救命士や消防士の対応最適化、駐車場の空きスペースの発見、そして節電など、様々なニーズに応えるアプリケーションを動かす原動力になります。

GEのバイス・プレジデント兼グローバル・テクノロジー分野のディレクター、ビル・ルーはこう話しています。「これまで、街灯は見通しをよくする照明設備でしかありませんでした。でも、この“インテリジェントLED”には多くの可能性が秘められています。高度なセンサーを搭載することで、街中の街灯は多彩な機能を果たすようになっていくでしょう」

「LightGrid」

“インテリジェント”な街灯とインダストリアル・インターネットが都市問題を解消

まず最初に考えられるのが、通行人がいない時の減光、消灯機能による電力消費削減。また、故障の事前予知や自動通知で修理対応を迅速化します。導入済みのサンディエゴ市長のケヴィン・フォールコナー氏は言います。「サンディエゴ市は、インテリジェントなインフラ設備が省エネや財政支出の削減につながることを実証しました。GEとのコラボレーションで真にインテリジェントなインフラの構築を促進することで、公共サービスのいっそうの改善を図れると確信していますよ。」

実際、サンディエゴ市では昨年、GEが開発した無線制御技術「LightGrid」の展開を開始し、約3,000灯の街灯の明るさを自動調節し、照明設備の適切な維持・管理を実現しています。GEの試算によれば、同市はこの「LightGrid」導入によって年間25万ドル(約3,000万円)のコストを節約できる見込みです。

GEライティングのインテリジェント・デバイス領域の責任者、リック・フリーマンは「サンディエゴとジャクソンビルのプロジェクトでは、今、データを収集・分析して“Predix”に送信することに注力しています」と言います。Predixとは、クラウド上でビッグデータを管理し、予測や分析を行う産業専用アプリケーションを構築するためにGEが開発したソフトウェアプラットフォームです。フリーマンは「都市の状況をリアルタイムで把握したいというニーズに対し、センサー内蔵のGEのスマートライトなら“都市がいまどのように機能しているか”を即時に伝えることができます」と話しています。

また、ここで集められたデータやインサイトは今後、スタートアップ企業やアプリケーション・ディベロッパーに公開することも可能。公開データを元に開発されたソリューションによって、たとえば交通渋滞を回避して予定通りに目的地に到着したり、駐車場の空きスペースを把握したり、駐車違反車などの危険な障害物を把握する・・・といった都市問題の解決にもつながっていくはずです。フリーマンも、インテリジェントLEDによって得られた情報が「現状を把握し、そのデータを活用することで、市民や組織に提供される様々なサービスが向上してくれれば」と期待しています。

「インテリジェントLEDは、単に照明機能が優れているだけじゃありません。より困難な課題の解決にあたる“都市を支援するインテリジェンス”を兼ね備えていますからね」

インテリジェントな都市環境