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”次に来る” 技術は何だ!? 研究開発の挑戦 「Next List」

つい最近まで、高熱環境になる航空機エンジンのタービン内部に非金属部品を使おうとするなんて無茶だ、と考えられていました。しかし、ニューヨーク州北部に本拠を置くGEの研究所で製造および材料技術のチーフ・サイエンティストを務めるルスラは、セラミックスに注目していました。「うまく活用できれば、長年の夢が実現すると思ったんです。エンジンの出力向上や燃料節減が可能になって、お客さまに絶大なインパクトをもたらすことができますからね」

セラミックは強くて軽く、耐熱性にも優れています。これらの特徴は、インダストリアル・デザイナーの要求のなかでも常に上位に挙げられるもの。しかし、優れた特徴の一方で、セラミックには外から衝撃を加えると粉々に砕けてしまうという致命的な弱点が。

それでもあきらめることはしなかったルスラは、米国エネルギー省と協力して、セラミックマトリックス複合材料(CMC)と呼ばれる新たなセラミック材料の研究に着手しました。しかし、その後もマテリアル1種のみで優れた品質を発揮させることは困難を極めることに・・・。

ルスラのチームは、時速150マイルの鋼球をCMCに投げつけ、皿のように粉砕しないことを証明

1990年代から20年間を費やした末、ついにルスラのチームは量産可能な材料を考案します。長年を費やした見返りとしての成果は、すでに十分すぎるほど。非金属材であるCMCが、最新のガスタービンや次世代航空機エンジン「LEAP(Leading Edge Aviation Propulsionの略称)」の高温部への採用が決まったのですから。特にLEAPにおいては、耐熱温度を向上させながらも金属材料を用いた従来のエンジンの3分の2まで軽量化を果たしており、燃料効率が格段にアップします。環境面や経済面の効果が絶大であることは言うまでもありません。

この他にもGEの研究所から生まれた新技術が、未来への道筋を示そうとしています。その一例、新型燃料電池は、人やビジネスをグリッド(送配電系統)から解放しローカル発電の常識を革命的に変えようとしています。

新型燃料電池は、GEの「Next List」のひとつです。「Next List」とは、近い将来に向けたGEの6つの研究開発分野を示したもので、脳解析、超高機能マシン、インダストリアル・インターネット、ブリリアント・ファクトリー、そしてルスラのプロジェクトの功績を基盤とした新世代の超高機能材料も含まれます(下図参照)。

各事業部門の製造・開発部門にもそれぞれ大勢のテクノロジストたちが在籍しています。

GEグローバル・リサーチを統括するシニア・バイス・プレジデントのマーク ・リトルはこう語ります。「CMCのケース同様、世界最大の難問を解決する準備が整っています。私たちはもう、次に来る技術にフォーカスしていますよ」 

最上部の写真:ネクストリストの指針の1つである脳の研究のイメージ画像